teatime555のブログ

ゆかり鯖てぃーたいむの日常を彩る、ここだけの話

ふたりは仲良し!? ユミンジャーズ[第1話]カウラとシュナイデル





 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【第1話 カウラとシュナイデル】

 

メイプルワールドのどこか。

 

とあるところに、二人の弓使いが暮らしていました。

 

暗黒の魔法使いの脅威に晒された

この世界を守るために、

今日も鍛錬をしているようです。

 

さて、どんな様子でしょうか?



 

 

 

~マイホーム 「ユミンジャーズの家」にて~

 

 

 

 

カウラがいけないんでしょ!

 

 

 

はあ、どうしてそうなるわけ?

 

 

 

じゃあ聞くけど、ここに置いてあった私のお菓子はどこに行ったの!

 

 

 

だからさ、それさっきから知らないって言ってるじゃん。

アタシ、今日は買い出しとお風呂掃除の当番で忙しいんだけど?

 

 

 

そんなの分からないじゃん!

私が水を汲みに行ってる間にカウラが食べちゃったんじゃないの!?

ああもういいよ!

カウラなんて嫌い!

 

 

 

あっそ、そっちがその気ならアタシだって......!

 

 

 

 

 

なんだか、様子を見に来た私たちが間違いだったのかもしれませんね。

二人は鍛錬をしていません。

怒ったシュナイデルは家を出て行ってしまいました。

たいへん不本意ですが、彼女を追ってみましょう。

 

 

 

 

~マイホーム裏、とある山道にて~

 

 

 

 

カカウラ。

もうユミンジャーズとしての活動はやめた。

はあ、今日から私は宿無しの一文無しだ。

 

 

 

 

 

どうやら落ち込んでいますね。

ユミンジャーズというのは、

彼女たちのチーム名なのでしょうか。

シュナイデルは家には帰らないようです。

 

 

 

 

 

歩いたらお腹空いてきた。

そういえば、まだご飯を食べていなかったっけ。

どこかにごちそうは...... あれ?

 

 

 

(!?)

 

 

 

ああ! あいつ私のお菓子持ってる!

 

 

 

(!?)

(ピュピュー!)

 

 

 

こら、待って!

 

 

 

 

 

さあ大変です!

カウラは、鍛錬はおろか、お菓子を食べてもいませんでした!

シュナイデルは必死になって

緑キノコを追いかけますが、果たして......?

 

 

 

 

 

(!!!)

 

 

 

ふう、ふう、ようやく追い詰めた。

これで終わりだ、って、うわああああ!!!!

 

落ちるー!!!!!

 

 

 

 

 

またまた大変です。

緑キノコを夢中で追っていたシュナイデルは、

なんと崖のふちまで来ていたのです!

 

飛びかかった彼女は、そのまま緑キノコを抱きながら

崖の下へと落ちていきます!

 

第一話にして、ユミンジャーズの活動は

本当に終わってしまうのでしょうか!?

この事態に気付いて、カウラ!

 

 

 

 

遅い。

そろそろご飯を食べたいんだけどなあ。

お菓子ぐらいであんなに怒って。

本当にシュナイデルはバカシュナイデルなんだから。

 

 

 

 

ちょっと、探しに行ってみるか。

 

 

 

 

 

~マイホームの外にて~

 

 

 

あれ、これってシュナイデルのお菓子だ。

ここにも、あっ、あっちにも落ちてる。

なるほどねえ、そういうことか。

バカシュナイデル。

 

 

 

 

 

~どこかの川辺にて~

 

 

 

 

いたた......

落ちたところが川でよかった。

でも、お菓子は取り返したよ!

中身はもうないけど。

アイツも、どこかに行っちゃったみたい。

 

 

 

 

そうだ、戻ってカウラに謝らなきゃ!

カウラ!

 

 

 

 

 

~マイホーム裏、どこかの山道にて~

 

 

 

このあたりにもチラホラ。

ふう、シュナイデル、一体どこまで行ったの。

あれ、この先はもしかして。

 

 

 

 

やっぱり、ここだけ土がえぐれてる。

シュナイデルってば、まさかこの崖の下に......?

いや、あの子は馬鹿だけど、さすがにそこまで馬鹿じゃない。

他を探そう。

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

だけど、万が一っていうのが、あるかもね。

 

 

 

 

 

 

え、大変なことが起きた、ですって?

 

ええっ、シュナイデルを探しに行ったカウラも

崖の下に向かったですって!?

 

それは大変ですね、急いで追いましょう!

あ、雨が降ってきちゃいましたよ!

 

 

 

 

 

 

ぐすん。

ここはどこ、私はだれ。

私はシュナイデル。

嫌いなものは暗黒の魔法使い、と、カウラ。

なんてことを言ってる場合じゃない。

本当にここはどこ?

 

 

 

ちょっと座って、雨宿りしよう。

寒い。

お腹空いたよ。

 

 

 

 

カウラ.......

 

 

 

 

おや、もしかしたらこの川って、私がいつも水を汲みに来る川と似てる。

よし、ちょっと歩いてみよう。

 

 

 

 

 

 

~山のどこかの崖にて~

 

 

 

 

いや、やっぱり無いわ。それはない。

だって、お菓子と自分の命を天秤にかけてごらん?

誰だって自分の命を取るでしょ。

私だったらそうする。ああもう馬鹿らしい。

引き返して、家の近くだけ探して帰ろう。

 

 

 

 

 

さあ、今度も大変です!

 

カウラは鍛錬をしていませんでしたし、

お菓子も食べていませんでした!

それに加えて、崖の下にも行っていなかったのです!

 

なぜでしょう!?

 

私たちの期待を裏切っていることにさえ気付いていません!

 

 

 

 

 

 

~どこかの川辺にて~

 

 

 

 

 

もうすっかり夕暮れだ。

服もぜんぜん乾かない。

だけど、やっぱりここはいつもの川だ!

ここからなら、カウラが居なくたって帰れる!

 

 

 

 

カウラ、まだ怒ってるかな?

 

 

 

 

 

 

~マイホームにて~

 

 

 

おや、今日の晩ご飯はエビルアイの尻尾巻きと、

コールドアイの鍋のようですね。

それと、幽霊キャンディー?

 

 

 

 

 

どうせお腹が空いたら帰ってくるでしょ。

それに、シュナイデルが怒って家出することなんか

今に始まったことじゃないし。

 

お風呂も、もう沸いたかな。

 

 

 

 

ただいま~。

 

 

 

 

おかえり。

もうご飯できてるし、お風呂も沸いてるよ。

 

 

 

 

って、なんでそんなにびしょ濡れなのよ。

崖にでも落ちた?

 

 

 

 

うん......

緑キノコが私のお菓子を持ってて、それで......

 

 

 

 

え、本当に落ちたの!?

やっぱりアンタって......

 

 

 

 

うるさいなあ!

それよりタオル持ってきてよ、びしょ濡れで寒いんだから!

 

 

 

 

はいはい。

ホラ。

 

 

 

 

え、これって。

 

 

 

 

お菓子。

買い出しのついでに買ってきた。

 

 

 

 

カウラ......! ありがとう!

 

 

 

 

もういいから、さあ、ご飯食べよう。

アタシもシュナイデルのこと待ってて、お昼食べてないんだから。

 

 

 

 

うん!

カウラ、ごめんね。

 

 

 

 

だけどその前に......!

 

 

 

 

(もがっ!!!)

 

 

 

 

これはなに!?

幽霊キャンディーじゃない!

 

 

 

 

まったく。

そのお菓子を買うためにメルをたくさん使ったんだから、反省しなさい。

 

 

 

 

そんな......

 

 

 

 

 

 

 

やれやれ、これで一件落着でしょうかね。

この二人はいつになったら

暗黒の魔法使いを倒せるのでしょうか。

 

明日はちゃんと鍛錬してくださいね。

カウラ、シュナイデル。

 

 

 

 

 

 

それで、シュナイデルを探すのをやめたんだよねえ。

 

 

 

 

やっぱりカウラなんて大っ嫌い!!!!

 

 

 

 

 

 

【第1話 カウラとシュナイデル】 完